春の山里雑景

春の夕暮れ時から宵にかけての山あいの風景が好きです。
なんともいえない穏やかな彩りと刻々と変わる光のコントラストの表情が豊かです。
また宵の星空は農業の女神おとめ座としし座、うしかい座とおおぐま座のしっぽがつながり見事な春の星座を奏でます。

日々是考日

見える仕事と見えない仕事。
例えば音楽のように完成した音を弾いたり吹いたり唄ったりする仕事。
一方でなにも無いところから音を創り出す仕事。
どちらも同じように見えるが、新しい音を創り出す仕事は容易でない。
ものを考えて生み出す苦しみは禅問答のようなもの。
唯一この苦行のような行為を緩和できるとしたら、毎日「考える」という行為を絶やさず、五感で鍛錬することくらいだろうか。
見えない仕事とはそういうものである。

仕事のスタイル

仕事はいつも野球の試合のような緊張感。
自分たちの全神経を集中させ、際のきわ、最後にギリギリセーフの歓び。
たまにギリギリアウトという涙。
でもほとんどの試合は涙もでない清々しい大差負けという戦を繰り返し30年がたちました。
応援してくださる数少ないファンの皆様のためにもスゲェぞわにもっこ!という豪快な逆転満塁場外ホームランを打ちたいものです。

ものさし


センスとはなんだろう。
うまく言えませんが、仕事や日々の生活で、自分たちのものさしになるものをいつも探しているそんな感覚でしょうか。

船出の日


先日材木屋さんに向かう途中、白鳥たちに会いました。
雪解けの田んぼに集まり、もみ殻を食べ長い旅に備えます。
冬鳥たちが帰る季節です。
自分の周りも新しい船出を迎える人たちがいます。
その人たちが幸多き出会いに恵まれますよう乾杯!

知恵のコラボレーション

わにもっこのコラボレーションの資料を整理する機会があり懐かしい資料がでてきました。

1996年「想像者のテーブル達」展にサティの研究家のピアニストから提案され
製作したティーカップ型テーブル。
サティと親交のある彫刻家ブランクーシが制作したものからインスピレーションを受けている。

 

1997年オゾン吹き抜けホールで開催された「想像者の椅子」展に出品したハート型のチェアー。
デザインは詩人の白石かずこ氏。

どちらも企画構成のデザインディレクションは故浜田剛爾氏。

 

 

 

 

 

雪の情景


ラフマニノフの曲が暗いと思う人は雪の景色と雪降る地の寒さ暖かさを体感していないからだろう。ということに気がついた。
そして、ポールヘニングセンの照明は雪のデザインだと思う。
2人ともどこか禁欲的でシンプルな表現。
繊細でともすれば見落としがちなセンスだけど、雪深い景色や世界はクリエイションに大きく影響を与えている。

冬のしじま


雪解けや芽吹きの微かな春のような音がなく、夏の賑やかなカエルの鳴き声や虫の音もない。秋の葉や実が落ちる音もしない。
雪の積もった冬の、キーンと冷えた夜のしじま。

旅する蝶その2

2年前アメリカを旅した時ニュージャージーの郊外でカーディナルという赤い鳥を見た。その極彩色の鳥に興味を持ち、本を購入し調べてみた。ゴールデンフィンチも美しいし、ハチドリもきれいでアメリカの鳥たち、そして自然界の生き物に俄然興味がわいた。旅行中生き物をじっくり観察するスケジュールを入れてなかったのだが、日本へ戻る日の午前宿泊先から近いニューヨークの博物館をみた。アメリカの四季や自然の昼夜の情景を再現し、まるで生きてるかのように動物を配置した秀悦な博物館だった。そこにたまたま蝶の温室があることに気づき誘われる様に入った。たくさんの蝶たちを眺めながらアメリカで有名な蝶はどれかと女性の解説員に尋ねるとオオカバマダラを指し熱心に説明してくれた。彼女の英語の説明を全て理解したわけではないが、その蝶はとにかく長い旅をするらしい。しばらくその蝶に見惚れていた。その後今年八甲田山でアサギマダラに遭遇し私の不思議な巡り合わせは始まる。
だいぶ前の話しだが、Kさんというおばさんに私は遭う。偶然の縁で知り合ったのだが、当時Kさんが弘前在住だったこともありたまたま市内で開催したわにもっこの展示会にも来てくれた。立ち話だったが私が木工をする上で「木の周辺」を大事にしてること、木に集う虫や鳥や動物を観察することは仕事上とても大切なことと伝えた。するとKさんはアメリカにオオカバマダラという蝶がいてその蝶はとても長い旅をする蝶であること、食草はガガイモ科の仲間であることなどいろいろと説明してくれた。その後一冊の本とガガイモの種を頂いた。今でこそ「木の周辺」は自分自身ようやく理解し始めてきたのだが、当時はまだ本を片手に独学で木の樹形や葉、きのこや植物、木につく甲虫類と動物や鳥を覚えるのが精一杯で蝶類はどちらかといえば後回しになっていた。せっかく頂いた本も三分の一ほど読んで又なにか機会があればとしまっておいた。13年程前の話しである。

旅する蝶 その1

今年の9月に八甲田山付近で初めて野を飛ぶアサギマダラを見た。
一瞬の出来事だったがその美しさは目に焼き付いている。
蝶のことを詳しく知ってるわけではないが、蝶にはとても深い関心を持っている。というのは自分のライフワークである「木の周辺」を研究する上で欠かせない生き物なのだ。
食草や蜜源など植物、樹木との関係も深い。
なかでもアサギマダラは日本で唯一のマダラの仲間で浅葱色の大きな蝶だ。
その見事なまでの翅の美しさ。
この美しい翅を広げ台湾などに飛んでいく。
何千キロとこの小さな蝶が旅をするのだ。
どういう風景を見てるか知る由もないが、ヒラヒラと舞い遠くへ旅する情景は想像するだけで愉しい。