一生に一度はすべてを根こそぎくつがえし、最初の土台から新たにはじめなくてはならない。
デカルト
一生に一度はすべてを根こそぎくつがえし、最初の土台から新たにはじめなくてはならない。
デカルト
我が家の薪ストーブはデンマークのアンデルセンCI-1G。
通称みにくいアヒルの子、13年選手です。
デザインもさることながら長い薪も入り、日本の小さなリビングにはちょうどいいサイズ感から、ファンも多い名品(2009年頃廃番)です。
若い頃製材所さんや先輩の木工家がこのストーブを使っていて憧れたものです。
南部鉄器や土鍋を使ったかみさんのストーブ料理。
猫たちの集う場。
2011年の大震災の時には暖房と照明とガス台を兼ねとても重宝しました。
限られた資源の化石燃料ではなく、近くで賄える木材を有効に利用できる薪ストーブを大震災の後に考えた人は結構いると思います。
昨年フェイスブックでも紹介させていただいた「みちのく薪びと祭り」の方たちの中にも多いかと思います。
個人的な一番の理由は仕事ででた端材を使えること。
そして薪の樹皮を見て学ぶことができること。
オオヤマザクラ、コナラ、ニセアカシア、イタヤカエデなどなど。
自分にとっては薪ストーブのために厳しい冬があるようなもの。
今は亡き作り手。
この作品を見て彼を知ってる人は少ないかもしれないけど、自分はこの作品にかなりの影響を受けています。
隣県でありながら岩手のものづくりのポテンシャルの高さに改めて気づきました。浄法寺、秀衡塗り、南部鉄器、岩谷堂箪笥の伝統的工芸品。加え家具屋はもちろん大野地区の挽物、ホームスパン、南部箒、小岩井農場などなど。昨年11月初め工芸エキスポが岩手で開催されました。その熱気は凄まじく、岩手県民のものづくりへの関心の高さを伺うことができました。岩手県内のものづくりと県外企業のコラボやマッチングの種類と質の豊かさ。考えれば30年ほど前盛岡の川徳壱番館にマーケティングをしに行ったり、17年前、フィスカースやPPモブラーの講演を聞きに行ったのも岩手県工業技術センター。そして今でも足しげく通うのは光源社です。宮沢賢治、石川啄木といった文豪。ものづくりの下地は何十年もかけ、脈々と受け継がれてきたものかなと。